
ウーマンオンラインでPRP(多血小板血漿・たけっしょうばんけっしょう)療法という、初期の肌老化に対し、自分自身の血液成分を注入する新しい美容医療の紹介がされている。
新しい美容医療、PRPとは?
肌の加齢にともない、気になってくるのが小じわ。
まず最初に気づくのが目の周りにできる小じわやたるみだ。
最近、こうした初期の肌トラブルの治療法として登場したのが
PRP療法だ。
4月開催の日本皮膚科学会で、資生堂などの研究グループが
臨床効果を検証する報告を行ったと紹介している。
人の血液には、赤血球、白血球、血小板など、様々な成分が含まれている。その中で注目したのが、ケガをした時出血を防ぎ修復を促進する血小板。
血液を遠心分離器にかけると、血小板がたくさん含まれたPRPという液体成分を取り出すことができる。
このPRPには血管や組織の再生に必要なヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促す成分も含まれているため、このPRPやこれに少量の白血球を加えたWPRPを肌に注入することで肌質改善を期待するという新しい美容医療だ。
肌質改善に効果
今回、研究グループが行ったのは、EPRP療法の肌質改善効果に関する臨床研究だ。患者自身の血液から分離したWPRPを、目尻や目の下の小じわ部分に注入し、肌質の変化を6カ月間評価したという。
その結果、施術後に起こるわずかな腫れなどが完全に収まる1カ月後から、肌質が改善し始め、2カ月後には皮膚のハリの指標となる粘弾性が統計的に有意に改善。シワの減少、肌色改善、また新しいコラーゲン線維が作られていることも確認された。
6か月後でも効果は持続
研究に携わった南青山皮膚科スキンナビクリニックの院長は、「ほうれい線などの深いシワの改善までは期待できないが、目尻や口元などの小じわを改善することがわかった。肌質全体を改善することで、顔の印象を若返らせる効果が期待できる。しかもヒアルロン酸に比べ、6カ月後でも効果が持続していた」と話す。
料金は一回あたり20万~30万円と医療機関によってまちまちだが、自分自身の血液を使用することで、副作用の少ない新しい美容医療が登場したといえる。

ウーマンオンライン-
http://wol.nikkeibp.co.jp/