オランダで行われた調査結果が発表
成長期に栄養が不足すると、その後50年にわたり心臓疾患のリスクを高める可能性がある―このような研究結果が、医学誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」で発表された。
今回の研究は、オランダのユトレヒト大学医療センターとアムステル大学によるチームが行ったもの。1944~45年にかけての「オランダ飢饉(ききん)」の当時に0~21歳だった女性7845人を対象に調査を行った。
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Mykl Roventine]
思春期の栄養不足が最も高いリスク
この結果、子ども時代に十分な栄養を摂取していた場合と比べ、冠状動脈性心疾患にかかるリスクが高いことが明らかになったという。なかでも当時10~17歳だった女性のリスクは特に高いという。
研究論文の主執筆者であるAnnet van Abeelenは英BBC放送に対し
「子ども時代の栄養不足が成人後の健康に影響を与える可能性があると判明したことが何より重要だ。その影響は短期的なものではなく、50年が経過しても冠状動脈性心疾患を患うリスクは高くなっている」
と述べている。
思春期の過剰なダイエットにも、あらためて警鐘を鳴らす結果といえそうだ。

European Heart Journal
Cardiovascular consequences of famine in the youngBBC
Future heart health 'shaped by diet'