恋愛の「やり尽くした感」で女は強くなる
「なんか言いたいことあったら言ってね。」といつも男は言う。ストレスためられて、あとで爆発されても困るから、と。
が、女の側から言わせてもらえば「それ」を言わなくても分かってほしいし、言ったとしても理解してもらえないことがほとんど。すべてをブチまけずにその場をうまく丸めるのも女の器量だったりするし、逆に言いたいことを主張していたら、いつの間にかウザい女と思われるのが関の山だったりする。だからいつも女からの別れはゲリラ襲撃のよう。男は訳がわからなくて目を白黒させる。
人によって事情は違うと思うけど、一般的に女が昔の男をさっさと忘れるのは、付き合っている間、相手にできる限りの愛情を注いでいるから。いわば相手のために全力を出しきり、それでも叶わなかった場合に静かに別れを決意するので、その別れ際は実に鮮やかになる。
逆に男はそんな女の心変わりに唖然としながら、別れる段になってオロオロする。
思うに、この「別れ際の鮮やかさ」は、付き合っている期間にどれだけ相手のことを思いやり、愛情を傾け、労力を惜しまなかったか、にかかっているのではないだろうか?
要するに、「やり尽くした感」があればあるほど、いざ別れる時も潔く決断できると思うのだ。
かくゆうワタシ、今までの男たちにはみな感謝されてきた(…と思いたい)。
4年も6年もだめんずに一生懸命に尽くした過去があるが、その反省を踏まえて見切りが早くなったということはなく、やっぱり歳をとっても本質は変わらないもので我ながら苦労している。
が、ひとつ言えるのは、省エネモードで恋愛していては、結局誰が好きなのか、自分がなにをしたいのか、分からなくなってしまうということ。恋愛に限らず、あらゆる人間関係においても「自分はパワーを出し惜しみしつつ、相手から惜しみなく愛を受け取ろう」と思っているなんて虫がよすぎるおハナシだもんね。しかも、相手にもその浅はかさは確実に伝わるもの。
結果がどうあれ、あの男と付き合えて良かったな、とか、彼女はいい女だったな、と記憶に残る恋人になるためにも、愛情は出し惜しみせず、自分のできることを後悔なくしてあげるほうが精神衛生上もいい。いざという時は潔くキッパリ別れるようになれるしね(笑)
~今日の格言~
『目指すべきは、記憶に残る女』金子花央理(かねこ かおり)
神戸生まれの神戸育ち。旅やグルメを中心に、温泉やスパ、恋愛など、ライフスタイル関連の分野で幅広く取材・原稿執筆。現在、バツイチシングルを年々更新中の花の独女ライター。海外渡航歴21カ国75都市、日本も40県踏破の旅好き。「人生を味わい尽くす」が自身のコンセプト。

●「恋愛ジプシー」
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